愛犬が高齢になると寝たきりになる可能性があります。
ワンちゃんによって、病気によって状態は異なります。
今回は寝たきりになると避けては通れない床ずれ(褥瘡)について書いていきます。
床ずれ(褥瘡)とは
そもそも床ずれとは、さまざまな原因で皮膚が赤くただれたり、傷ができてしまう事です。
そして、床ずれは褥瘡(じょくそう)とも言います。
症状
床ずれの症状は重症度により異なります。
・皮膚が赤くなる
・皮膚が薄くなる
・水ぶくれができる
・水ぶくれが破け表面がジュクジュクした傷ができる
症状の経過
床ずれの初期症状は皮膚が赤くなることです。
そして、皮膚が薄くなりかゆみや痛みが出てきます。
すると水ぶくれができてきます。
その水ぶくれが破けジュクジュクした傷になります。
そのままにしておくと、ジュクジュクしているところが広がったり深くなっていきます。
筋肉や骨が見えるほど深くなることもあります。
水ぶくれのようなものが破けた段階以上の褥瘡の表面は分泌物で湿っています。
そのため、そこから細菌感染が起き、膿が出たり炎症してしまうことがあります。
体力の落ちた老犬たちにとって細菌感染は命取りになることもあるため注意が必要です。
原因
・立ちたくてバタバタと足を動かす
一番多いのはバタバタと足を動かすことによりできるケースです。うまく動けないけど動きたい!という思いで動いて同じところが何度もベットや床と擦れてしまうことが原因で床ずれができます。
・同じ姿勢で長時間寝ている
同じ姿勢で長時間寝ていると同じところが圧迫され続けそこに十分な血液がとどかなくなってしまいます。そのことにより床ずれができてしまいます。
・ベットによれ(しわ)がある
ベットなど下に敷いている物によれがあるとよれによってその部分の皮膚が圧迫されたり、皮膚と血管が伸ばされるため床ずれができやすくなります。
治療
治療方法も床ずれの重症度により変わります。
定期的な体位交換、適切な治療をし悪化しないようにすることが大切です。
また、床ずれの出来ている場所の周囲の毛を刈るなどして清潔を保つことが大切です。
そして、乾燥を防ぐために外用薬やラップ、人用の母乳パッドと小さい穴が開いている水切り袋を使い作った保護パッドなどを使います。
予防
床ずれは一度できると完治が難しく、再発もしやすいです。
そのため、床ずれを作らないように予防することがとても大切です。
そのために、自分で体勢が変えられない時には数時間おきに向きを変えてあげましょう。
本やサイトによっては1時間毎に体位交換を進めているところもありますが、そんなに頻繁に対応できないものです。
2~3時間空いてもいいと思いますし、夜はそれなりに時間が空いてもいいと思います。
ただ、同じ姿勢で寝たきりの場合関節が固まってしまうため、ゆっくり足を延ばしたり、マッサージするといいです。
日常生活でできる事
体を動かさないでいると筋肉や関節が固くなっていきます。
すると動かしたくても動かせなくなり、ケガにもつながります。
そのため、なるべくマッサージをして固くなっていく速度をゆっくりにしてあげてください。
マッサージは、ワンちゃんの体を優しくなでてあげるだけでも効果があります。
また床ずれは、ほお、肩、ひじ、腰、かかとなどの骨が出っ張っているところにできやすいです。
早期に発見することにより治りやすくなります。
そのため、床ずれができやすいとされているところは定期的に観察するようにしましょう。
寝たきりになると食事や排泄の介助、体位交換など今までによりもワンちゃんにかかる時間が増えます。
仕事との両立は大変なものです。
無理をせず、老犬ホームなどの施設をうまく使いワンちゃんと楽しく生活していきましょう。