被災してわかる、老犬ホームができる事

今まで、ブログにも時々書いたこともありますが、私が考える、『老犬ホームでできる事』を改めて見直してみました。

なぜ、今この時期にこれを書こうと思ったのかというと、今回の地震で、避難所へ行ったはいいものの、ペットと入れないために車中泊をしなければいけなかったり、と言う事が多発しているからです。

熊本では20万人が避難しています。一時的にせよ、20万人もいればペットを飼ている方も多数いるはずなんですよね・
また、今後長期的な避難所生活→仮設住宅も多数の方が当てはまります。

災害があると、ボランティアの方たちが、フェイスブックやツイッター、ブログ等で、『助けてください‼‼ もらってください‼‼』系の活動を始められますが、避難所にいればネットをする機会は少ないですし、高齢の方たちはこういったサービスは使わないので、保健所等へ相談されます。

また、ペットも避難所へ入れてあげてという声が出たりしますが、正直自分たちの飲み物・食べ物も手に入らない、お風呂も無い、寝るのも雑魚寝という状況で、ペットを持ち込まれても私でも文句言ってしまうと思います。
なので、ペットを飼っていない方の事も考えるとしょうがないと思います。

老犬ホームを、ボランティアとしてだけでなく、正式に保健所・行政と連携させ、今回のような災害時に緊急避難の場所として利用できれば、避難する方も安心して避難できると思います。
老犬ホーム1件だけではあっという間にキャパを超えるので、全国の老犬ホームをリンクさせ、協力できる体制を取ったり、老犬ホームの敷地に、余裕があれば、こういった時の緊急保護施設(仮設テント等)のボランティアが設置することもできると思います。(とりあえずの食糧(ドッグフード)ペットシートの予備もあるため)

正直、3年前から、こういった時に老犬ホームをうまく活用できないかと思い、熊本の保健所・動物愛護センター・県庁等へ話をしに行きプレゼンをしてきました。

特定の企業を優遇するわけにはいかない、と言う事で、話が進まなくなるのが現実です。

ようやく、昨年、県内の保健所の署長さんたちがうちを視察にも来られたりしました。

が! うちだけが優遇されると見られてしまうは変わりはなく、進みません・・

環境省・自然環境局へ持って行っても同じです。

東日本大震災の時も、多数のボランティアが現地に入り、ペットのレスキューをしていますが、補助金・寄付目当てと言わざるを得ないようなところも多数あったようですし、テレビで見ていても、『この管理はね・・・』というところも多発していましたね・・

そういったことを減らすためにも、各老犬ホームも連携し、保健所や地域行政とも連携できれば、初期段階で保護・一時避難が出来ると思うのです。

今回、たくさんの同業者(老犬ホーム)からの暖かいメールやコメント等をいただき、うちのブログを昔から見ていただいてたところも多くびっくりしました。

今までは、自分の仕事をしながら開いている時間を使っての活動だったのでなかなか遠方のホームさんとの連携が取れなかったのですが、今回自分が被災地域ど真ん中だったこともあり、今まで練ってきたことをもっと行動していればよかったな・・と改めて考えさせられました。

まずは、《老犬ホームを保健所の二次引受先として機能できるようにする。》です。

分かりやすく言うと、下記の物になります(保健所向けに作ったものですが・・)
kyoukai

老犬ホーム協会を立ち上げたはいいものの、自分の仕事に追われていたこともあるのと、いきなり全国へ広めると、相談の電話に私一人では対応できないと思ったので、熊本で実績を積んでから各地のホームさんに、協力していただければと思っていましたが、なかなか県内の保健所との連携が取れずもやもやしているところでした・・

https://www.roukenhome.or.jp/

老犬ホーム自体も、ルールが無いので、ある程度のルールをきちんと決めることも必要だと思います。

また、ペットの事に関しては、何でもかんでも、ボランティアが正義だ! 有償(ビジネスとしてのサービス提供)は悪だ!という流れもおかしいと思っています。
ボランティアでも、有償サービスでも、ペットの世話にはお金がかかります。
そのお金を飼い主が支払うのは当然のことだと思っています。(法外な料金は別として・・)

今回のような災害時は、一時避難としては無料で預かり、一定期間後、有料としそれを飼い主と相談しながら今後を考えるといった事は必要だと思うんです。

今回、この地震で、今まで思ってきたことの有効性を改めて感じたので、このブログを見ていただいている同業者様に、意見等があればメールで送っていただければ、それをブラッシュアップしてより良くし、発信できるようになればと思っています。

書きたい事、言いたいことはこの5倍くらいあるのですが・・とりあえずこのくらいで・・・・

被災してわかる、老犬ホームができる事” に対して1件のコメントがあります。

  1. こんばんは、まだまだ地震が続いていますね。
    大変な中、ブログの更新していただいて、飼い主さんたちもホッとされていることでしょう。

    日常の業務のほかに、このような働きかけをされていたんですね~。
    今の行政機関では、なかなか受け入れられないと言うのが本当のところでしょうか。
    でも実際、今回の地震でも、SNSなどいろんなところでペット避難の問題を
    書き込まれていて、困っている人はたくさんおられると思うのですが。。。

    どんな会社も個人の業者さんでも、採算の取れるように仕事をするのが普通なのに、
    何でペット問題になると、無償が良い!となるのでしょうね?
    老犬ホームもきちんと利益を出して、ちゃんとしたスタッフを雇用してこそ、
    社会に貢献できるのですから、まわりからの雑音なんて気にせず、
    これからもこれらの活動を応援していますよ~。

    ちょっと長いコメントになってしまいました。。。
    被災地の方々が、元の笑顔で過ごせる日が早く戻ってきますよう、
    心から願っています。

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